心房細動

⚪️心房細動とは?
⚫︎不整脈の一種で、心房が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送れなくなる。一番の問題は、心房の中で血栓(血の固まり)ができて、それが血流に乗って全身に運ばれ、血管を詰まらせてしまうこと。

⚪️心房細動の種類
【発作性/持続性】
⚫︎発作性心房細動
短時間だけ起こってすぐ元に戻る。基礎疾患がない。
○I群薬が使われる

⚫︎持続性心房細動
数時間、あるいは長時間続く。基礎疾患がある。
○Ⅲ群薬が使われる。

【弁膜性/非弁膜性】
⚫︎非弁膜症性心房細動
弁には異常がみられない心房細動

⚫︎弁膜症性心房細動
弁の異常が原因となる心房細動

⚪️心房細動の原因
○心臓が規則正しく収縮するのは、「右心房」にある「洞結節」から規則正しく電気信号が発信され、それに心臓の筋肉が反応するから。
心房細動では、洞結節以外の場所から発生する異常な電気信号により、心房内をめぐる電気信号が乱れ、心房が細かく震えるように動く状態になってしまう。

⚪️心房細動になりやすい人の特徴
○日本人の1〜2%(100〜200万人)が心房細動だと推定されている。
○加齢に伴って増え、80歳以上の男性では10%以上といわれる。
○欧米で多く、比較するとアジアや日本は少ない。

⚪️心房細動による塞栓症
○心房細動が起こると、心臓が規則正しく収縮できなくなるため、血液を全身に送り出す力が弱くなる。
すると、心房内の血液がよどんで、血栓(血の固まり)ができやすくなる。
血栓は心房内で心臓の壁にくっついた状態で大きくなっていくが、何かの拍子にその一部がちぎれ、血流に乗って脳や全身の臓器や組織に飛ぶと、その先の血管を詰まらせる。これを塞栓症と呼ぶ。
特に脳の太い血管が詰まる脳塞栓は、死亡する危険性が高く、生き延びたとしても、脳の広い範囲に影響が及ぶため、言語障害や運動麻痺など重い後遺症に悩まされることも多い。

⚪️CHADS2スコア
「脳梗塞の起こしやすさ」を推測する指標

⚪️心房細動の治療
ー血栓を予防する治療ー
【抗凝固薬】

ー心房細動を軽減するための治療ー
【アブレーション治療】
心房細動を起こす原因となっている異常な電気信号の発生箇所を、電気で焼く、もしくは凍結させて壊死させる治療法。

【レートコントロール】
⚫︎β遮断薬
心筋の保護効果、生命予後の改善、心臓突然死の予防などの付加価値があり、心機能の程度に関わらず予後を改善させやすい。
ビソプロロール、カルベジロール、メトプロロール、プロプラノロールが主に用いられる。

⚫︎ジギタリス製剤

⚫︎非ジヒドロピリジン系 Ca拮抗薬

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