「1日塩分は6gにすべき」「減塩すると血圧は下がる」その常識を覆すコラムを発見しました。
記事内容に真実味のある一方、その主張を鵜呑みにして良いのか、少し疑問も感じたので、他者意見を踏まえて、深掘りしてみました。
⚪️「塩を減らして油を控えることが健康的であるというのはウソ」
○主張者:大脇 幸志郎氏(東京大学 医学部卒)訪問診療医
引用元:https://www.news-postseven.com/archives/20220413_1743602.html?DETAIL
ー事実ー(コクランのデータによる報告)
○1日12.6gの塩を6gに減らしても、血圧正常のアジア人の血圧は有意に下がらなかった。
○高血圧の人は7mmHgの血圧低下が見られた。
○減塩しても死亡や病気が減る効果は見られなかった。
ー主張ー
○だから減塩せずに、おいしいものを思い切り食べた方が幸せになれる。
※感じた疑問・注意点※
○血圧を下げなくて良いとは言っていない。
○塩分過多となって健康に問題はないのか。
同じく減塩で血圧は下がらないという他記事と対比することで、違和感の正体を探してみます。
⚪️「減塩すれば血圧は下がる」「少し高い方が長生きする」は嘘。
○主張者:奥田 昌子氏(京都大学大学院医学研究科)内科医
引用元:https://toyokeizai.net/articles/-/383690?display=b
ー事実ー
○かつて日本は塩分の取り過ぎによる高血圧が多かった。そのせいで脳の血管が破れる脳出血も多かった。
○塩分取り過ぎ高血圧はかなり減少し、代わりに食べ過ぎによる「メタボ高血圧」が増加している。
ー主張ー
「必要なのは減塩ではなく、その体重を落とすこと」
「散歩がてら町内を一回りする運動ではだめ」
【共通の主張】
○減塩しても血圧は下がらない
【異なる主張】
○だからおいしいものを思い切り食べた方が幸せになれる(大脇氏)
○減量と運動が大事(奥田氏)
⚪️導き出された結論
○減塩しても血圧は下がらない
○血圧は下げた方が良い
○おいしいものを思い切り食べた方が幸せ
○減量と運動は大事
違和感の正体は、おいしいものを食べた方が「幸せ」であって、「健康寿命の延伸」ではないことでした。
高齢者の「死生観」の観点からすると正しいと言えますが、まだ10年以上先のある若い方の節制は意義があると感じられました。
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