焼酎と健康

年末年始でお酒を飲む機会の増える時期です。
焼酎などの蒸留酒は糖分やプリン体が少なく、低カロリーであることが謳われますが、気にした方が良い点がありましたのでまとめました。

①肝臓への影響
a.分解過程
まず肝臓はアルコールとその代謝物アセトアルデヒドを有毒物質と捉えます。肝臓はアセトアルデヒドを酢酸に変えることで無毒化します。
お酒を飲むことで肝臓のアルコール処理能力は上がりそうなイメージがありますが、実際には上がりません。
お酒に強くなったと感じるのは、脳が「酔った」と感じる感覚に慣れたためです。

b.脂肪肝→糖尿病、肝硬変
アルコールを飲むと中性脂肪が増えます。その原料はお酒に含まれる糖分ではなく、食事に含まれる糖質です。アルコールはこの中性脂肪を作る働きを促進します。
作られ過ぎた中性脂肪は肝臓に蓄積されていき、肝臓の30%以上に蓄積された状態を脂肪肝と言います。
脂肪肝になるとインスリン抵抗性により糖尿病のリスクが上がります。肝硬変への移行リスクも高まります。

②高尿酸血症・痛風の発症
アルコールは尿酸値を上げ、痛風を惹起します。プリン体も同様です。
ビールはアルコール+プリン体の両方が含まれるため、痛風発症の原因となりやすいです。
対策として、アルコールやプリン体の制限が挙げられますが、実はそれ以上に肥満や過体重の改善が有効と分かっています。

アルコールには自制心を緩ませ、また食欲を増進させます。2つの作用が相まることで肥満を助長しやすい状態が作られます。

これまでのことより、「焼酎のような蒸留酒」の方が「ビール」より痛風抑制になりますが、肝臓や糖尿病にはあまり関係しないと分かりました。
飲酒で大事なのは、「飲むお酒の種類」より、「アルコールの量」「つまみや食事量」を抑えることでした。
チェイサーとして水を加えたり、野菜を加えることで、健康的にお酒を楽しみなましょう。

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