神経変性疾患

⚫︎脳や脊髄にある特定の神経細胞が徐々に障害を受けて脱落してしまう病気の総称
⚫︎原因は分かっていない
⚫︎根本的な治療法は見つかっておらず、対症療法が中心となる
⚫︎神経難病とよばれる病気が多い

ー代表的な疾患ー
・スムーズな運動ができなくなる病気
パーキンソン病、多系統萎縮症(MSA-P)、進行性核上性麻痺など
・体のバランスが取りにくくなる病気
脊髄小脳変性症、多系統萎縮症(MSA-C)など
・筋力が低下してしまう病気
筋萎縮性側索硬化症など
・認知機能が障害されてしまう病気
アルツハイマー病、レビー小体型認知症など

【筋萎縮性側索硬化症(ALS)】
・中年以降に発症し、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが選択的にかつ進行性に変性 消失していく原因不明の疾患。 
・通常一肢の筋力低下から経過とともに四肢へ広がり、球麻痺、呼吸筋障害が加わる。 
・初発部位により上肢型、下肢型、球麻痺型がある。 
・病勢の進展は比較的速く、人工呼吸器を用いなければ通常は3〜5年で死亡することが多い。 
・治療は現在、リルゾールの内服とエダラボンの点滴が行われるが効果は限定的

ーALSでの胃瘻造設のタイミングー
・嚥下機能に障害があらわれたとき、体重が10%以上低下したとき、BMIが18.5kg/㎡を下回ったときが胃瘻増設の世界的な判断基準
・NPPVを開始する時に同時に検討するのがよい
・pCO2が40mmHg以下での造設が望ましい

ー緩和治療ー 
・ALSの終末期の苦痛症状には、嚥下障害による誤嚥、呼吸障害による呼吸苦、拘縮による関節痛、体動ができないことによる身の置き所のなさ、終末期に対する精神的苦痛、自身の存在や病気を抱えながら生きていることそのものに対するスピリチュアルペインなどがある。 
・ALSの苦痛(呼吸苦など)にはモルヒネが有効。呼吸抑制などの副作用に注意。

【進行性核上性麻痺(PSP)】
・初発症状はパーキンソン病に似ている
・歩行時の易転倒性、すくみ足、姿勢保持障害が目立つ。
・構音障害や嚥下障害を認める。
・進行は早く、徐々に歩行不能、立位保持不能となって、5年程度の経過で寝たきりになる。
・L-dopaが効くことがあるが効果は長続きしない。

ー経過ー
歩行→車椅子→臥床状態

ー心配事ー 
○何度も転倒してしまう 
○突発的な動きをすることがある 
○頭部外傷が多い、怪我が絶えない 
○嚥下機能が低下する、窒息のリスクがある

【多系統萎縮症(MSA)】
・線条体黒質変性症(MSA-P)、オリーブ小脳萎縮症(MSA-C)、Shy-Drager症候群をまとめて多系統萎縮症と呼ぶようになった。
・自律神経障害+小脳症状または自律神経障害+パーキンソニズムで診断。
・海外ではMSA-P、日本ではMSA-Cが多い。
・パーキンソニズムに対してL-dopaが効くことがあるが限定的。

ー心配事ー 
○転倒しやすい 
○立ち眩みや失神を起こしやすい 
○こもり熱を起こしやすい 
○構音障害によりコミュニケーションが困難 
○排尿障害をみとめる 
○尿路感染を起こしやすい 
○便秘が起こりやすい 
○夜間にうるさいいびき、甲高いいびきが聞かれる

【パーキンソン病】
・60-70歳代を中心に発症する中脳黒質の神経細胞が傷害される 
・頻度は100-150人/10万人。 
・運動症状と非運動症状を認める。 
・進行を止める薬はない。 
・内服にてある程度症状のコントロールは可能。

〈運動症状〉
・動作緩慢 ・筋強剛 ・振戦 ・パーキンソン病歩行 ・姿勢反射障害 ・姿勢異常 など
〈非運動症状〉
・頑固な便秘 ・起立性低血圧 ・幻視 ・嗅覚低下 ・認知症 ・抑うつ ・REM睡眠行動異常 ・むずむず脚症候群 など

ー心配事ー 
○体がくねくね動いてしまう(ジスキネジア) 
○全然動けない時間がある(Off症状) 
○転倒してしまう 
○便秘がひどい→内服のタイミングと排便時間の確認 

⚪️治療薬 
【ドパコール】【エフピー】【アジレクト】【ニュープロパッチ】【トレリーフ】

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