コーケン破産

⚪️株式会社コーケン
TDB企業コード:982150913
TSR企業コード:290914485
法人番号:9010401009572
代表:山本浩彦
資本金1000万円
○JA全厚連系の医薬品、医療機器卸。東京港区芝公園2-9-5に本拠を置く。
○10月28日付で東京地方裁判所へ自己破産を申請し倒産した。
○1970年(昭和45年)4月に「全国厚生農業協同組合連合会」(JA全厚連)の100%出資子会社で、農民保健予防活動及び日本農村医学会関係で使用する医薬品や医療用資材の廉価供給を図る目的で設立。
○主に各県の厚生農業協同組合連合会経由で、傘下の各病院や診療所に対し医薬品、医療機器の卸売りを手がけていた。
○各都道府県の厚生連の会長が役員を兼務することが多く、人脈を活かした営業展開が可能で、小規模体制でありながら安定的な受注を獲得、2021年3月期には年売上高246億8135万円を計上。
○近年は政府主導の薬価改定が続き単価の引き下げで業績が悪化。加えて新型コロナウイルス感染拡大による高齢者の通院機会の減少の影響を受け、医薬品卸部門では減収となっていた。
○取引先の医業経営コンサルティング「アイテック」が2022年10月17日付で民事再生法の適用を申請し、同社に対して多額の資金焦げ付きが発生したため、資金繰りの行き詰まりから事業継続を断念し今回の措置に至った。
○負債総額は51億4913万円(2022年3月期決算時点)→申請時から20億増えて約72億2420万円。
○コーケンの債権者の殆どは、JA系と信じて取引していたアルフレッサやバイタルネット等医薬品卸会社や医療機器会社。債権者名簿にJA全厚連もしくはJAからの借入金は見当たらず、JAは債務保証を一切していないと思われる。

【申請代理人:森田岳人弁護士】
千代田区大手町2-1-1、松田綜合法律事務所、電話03-3272-0101

【全国厚生農業協同組合連合会(JA全厚連)】
TSR企業コード:290465672
法人番号:3010005002087
千代田区

⚪️アイテック(株)
TDB企業コード:982967861
TSR企業コード:291752233
法人番号:50010001000159
中央区日本橋堀留町2-1-3
代表:関丈太郎
資本金4億8000万円
○1981年(昭和56年)5月に設立された総合医業コンサルティング業者。病床数300床以上の病院を主対象として、病院新規開設・移転に伴う基本構想や現状調査・分析、建設予定地選定、運営システム策定、付帯設備納入、メンテナンス、経営改善支援、情報システム構築支援など一連のコンサルティングを行っていた。
○医療インフラが未整備の国に対して、JICA(国際協力機構)の日本政府開発援助(ODA)プロジェクトやJBIC(国際協力銀行)の有償援助プロジェクトも手がけており、病院建設等のイラク復興支援にも関与。2022年4月期には年収入高約161億6445万円を計上していた。
○海外の政情不安による支出の増加や工事の中断などにより、資金繰りが悪化していたなか、ドル建て決済の海外案件において急速な為替変動に伴う大幅な損失が発生。
○2022年10月17日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
○負債は債権者216名に対し約132億円。なお、スポンサー候補者との間でスポンサー支援に関する基本合意を締結している。
○コーケンはアイテック最大の債権者で、民事再生申請時で提出した債権者名簿では32.9億円。
○アイテックの債権者名簿ではメガバンクが1社も入っていない。銀行では千葉銀行20億円が筆頭の債権者となっている。

【申請代理人:和田正弁護士】
港区虎ノ門1-21-19、桜川協和法律事務所、民事再生担当窓口:電話070-7517-0836

【監督委員:岩崎晃弁護士】
中央区八丁堀4-1-3、岩崎・本山法律事務所

⚪️ジェミック(株)
TSR企業コード:292170181
法人番号:5010001003434
中央区日本橋小舟町3-7
社長:関恕夫
資本金:5700万円
設立1984(昭和59)年3月24日。
○アイテックの100%出資子会社で、シャワーベッドや全自動器具洗浄乾燥装置、チューブ洗浄乾燥機など医療機器の販売を主力に事業展開していた。
○大手薬品販売会社や医療機器メーカーなどと取引を重ね、2011年3月期には売上高18億6332万円をあげていた。
○アイテックが医療機器の販売事業を強化するなどしたため、業容は急拡大し、2017年3月期の売上高は127億9340万円へ急進していた。
○その後も、年間売上高は100億円台を維持していたが、採算性は低く内部留保の蓄積が遅れていた。
○10月17日、アイテックが東京地裁に民事再生法の適用を実施。当社は事業継続を目指していたが、親会社の倒産で信用が失墜したほか、親会社との取引関係も強固だったことから事業継続が困難となる。
○負債総額は約100億円。

⚪️アルフレッサ ホールディングス
10月27日に公表した2022年4〜9月期の連結業績予想を下方修正。営業利益115億→101億、経常利益128億→114億。取引先の債権において、取引不能のおそれが生じたため。

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